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筆者:冨澤敏夫(柔道整復師)N2024/5/16

犬の定期健診での血液検査|犬の健康状態を総合的に把握するための重要な検査

犬の定期健診での血液検査は、犬の健康状態を総合的に把握するための重要な検査の一つです。以下に、血液検査の目的、やり方、評価項目について詳しく説明します。

血液検査の目的

  • 病気の早期発見:無症状の段階で病気を発見することができ、早期治療が可能になります。
  • 健康状態の評価:全身の健康状態を確認し、臓器の機能や栄養状態を把握します。
  • 治療効果のモニタリング:既に治療中の病気に対して、その効果や副作用を確認するために使用します。
  • 手術前の健康チェック:手術に耐えられる健康状態かを確認するために行われます。

血液検査のやり方

  • 採血:獣医師が犬の静脈(通常は前脚や後脚の静脈)から血液を採取します。採血は数分で終わりますが、犬のストレスを最小限にするために適切に保定します。
  • 検査機関への送付:採取した血液は、院内の検査機器で分析する場合もあれば、外部の専門機関に送られることもあります。
  • 結果の報告:検査結果は通常、数日以内に出ます。獣医師が結果を解析し、飼い主に報告します。

血液検査の評価項目

血液検査では、主に以下のような項目が評価されます。

CBC(Complete Blood Count、全血球計算)

  • 赤血球(RBC):酸素を運ぶ赤血球の数や状態を評価します。貧血や脱水症の診断に役立ちます。
  • 白血球(WBC):免疫反応に関わる白血球の数や種類を評価します。感染症や炎症の診断に役立ちます。
  • 血小板(PLT):血液凝固に関わる血小板の数を評価します。出血傾向や血液凝固異常の診断に役立ちます。

生化学検査

  • 肝酵素(ALT、AST、ALP):肝臓の機能を評価します。肝臓の炎症や障害の診断に役立ちます。
  • 腎機能(BUN、クレアチニン):腎臓の機能を評価します。腎不全や腎臓の障害の診断に役立ちます。
  • 血糖値(GLU):血糖値を評価します。糖尿病の診断に役立ちます。
  • 電解質(ナトリウム、カリウム、クロール):体液バランスや電解質異常の評価に役立ちます。
  • 総蛋白(TP)、アルブミン(ALB):栄養状態や肝臓、腎臓の機能を評価します。

その他の検査項目

  • 甲状腺ホルモン(T4):甲状腺機能を評価します。甲状腺機能低下症や亢進症の診断に役立ちます。
  • 膵臓酵素(リパーゼ、アミラーゼ):膵臓の機能を評価します。膵炎や膵臓の障害の診断に役立ちます。

評価の仕方

  • 正常範囲との比較:各検査項目の値が正常範囲内かどうかを確認します。正常範囲から外れている場合、その原因を特定します。
  • 全体像の把握:単一の値だけでなく、複数の検査結果を総合的に評価し、全体像を把握します。
  • 症状との関連付け:血液検査結果と犬の臨床症状を照らし合わせて、適切な診断を行います。
  • 経過観察:必要に応じて再検査を行い、変化や治療効果を確認します。

まとめ

血液検査は、犬の健康管理において重要な役割を果たします。定期的な検査を行うことで、犬の健康状態をしっかりと把握し、早期に問題を発見して適切な対応を取ることができます。

血液検査に目的により項目を増やしていく

定期的な健康診断で行う血液検査は、基本的な項目のみです。病気などの体調が悪く行う血液検査は、疑いのある病気の指標になる項目をプラスして検査します。

また、病気が判明してから治療で投与する薬の効果など診る際の血液検査があります。

例えば、アジソン病の場合に関しては病気の診断のための血液検査と、病気が判明してからの経過観察(薬投与の効果)のための血液検査です。

Q:血液検査は、絶食状態で受けた方が良いのですか?

犬の健康診断で定期的に行う血液検査では絶食状態で受けたほうが良い、絶食状態で受けられる理由はなんですか、また食後何時間空いたら大丈夫ですか、ご飯を食べてから受けても大丈夫ですか?

A:犬の健康診断で血液検査を受ける際、絶食状態が推奨されることが多いです。以下はその理由と具体的な絶食期間に関する情報です。

なぜ絶食が推奨されるのか

  • 1血糖値の安定:.食事をすると血糖値が上昇します。 これにより、血液検査の結果が食事後の一時的な血糖値の変動に影響を受ける可能性があります。血糖値がより安定した状態で測定できます。
  • 2.脂質値の影響:食後には血中の脂質(特にトリグリセリド)の値が上昇します。これが血液サンプルに影響を与え、正確な脂質値を得ることが正義であるため、絶食が推奨されます。
  • 3.薬物吸収の影響:一部の薬物の血中濃度も食事の影響を受けるため、正確な薬物濃度を測定するためには絶食が必要な場合があります。

絶食期間

一般的には、8〜12時間の絶食が推奨されます。 具体的には、夜間に食事を与えた後、翌朝に血液検査を行うのが理想的です。影響を極力抑えた状態で検査を受けることができます。

ご飯を食べた場合の影響

絶食状態での検査が推奨されるとはいえ、緊急の場合や特定の状況では、食後でも検査を行うことがあります。あるため、獣医がその点を踏まえて結果を解釈します。

まとめ

犬の血液検査では、食事の影響を気にするために絶食状態で行うことが必要です。推奨される絶食期間は8〜12時間です。に入れて結果を解釈しますが、可能であれば絶食状態での検査がより正確な結果を得るために重要です。

 

 

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自己紹介(profile)

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冨澤敏夫(とみざわ としお)、1969年12月12日生まれ
資格(国家資格:柔道整復師、整体師)

好きな言葉:継続は力なり
特技や趣味:空手、太極拳、健康体操、映画鑑賞、仕事(整体業)、WEB関係
愛読書:原因と結果の法則
好きなアニメ:あしたのジョー、エースをねらえ!


はじめまして、私はさいたま市で整体院を開業しています。愛犬はトイプードルのももちゃんと心(しん)ちゃんを迎えて暮らしています。愛犬の病気をきっかけに、このコンテンツを立ち上げました。皆さんのお役に立てればと思い、わんちゃんの健康を中心に、犬の色々な情報を掲載しています。

 

 

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