筆者:冨澤敏夫(柔道整復師) N2024/6/17

白内障で濁ると網膜の状態はわからない?

飼い主なら、希望を持ちたいと思いますよね。そんな希望の質問をしてみました。

もしからしたら、白内障が改善されれば「少しは目が見えるのではないか?」

Q:白内障が進んで濁りが強いと網膜の状態は見れるのですか?

白内障が進行すると、眼底(網膜)検査が困難になることがあります。これは、白内障によって水晶体が濁るため、光が網膜に届きにくくなるからです。

詳しく調べるには以下の方法になります。

網膜の状態を評価する検査方法

1.電気網膜図(ERG: Electroretinography):

  • 説明: ERGは網膜の電気的反応を測定する検査です。網膜が光に対してどのように反応するかを記録します。
  • 白内障の影響: ERGは網膜の機能を直接評価するため、白内障の影響を受けずに網膜の状態を確認できます。これにより、網膜萎縮の進行度を正確に把握することができます。

2.超音波検査(Bスキャン):

  • 説明: 超音波を用いて眼球内の構造を画像化する検査です。
  • 白内障の影響: 白内障があっても、超音波検査は眼球内の様々な構造を視覚化できるため、網膜剥離や腫瘍などの異常を検出するのに有効です。

3.OCT(光干渉断層計):

  • 説明: OCTは、光を利用して網膜の詳細な断層画像を取得する非侵襲的な検査です。
  • 白内障の影響: 重度の白内障では光の透過が妨げられるため、OCTの画像が不鮮明になることがあります。そのため、白内障が進行している場合、OCTの有効性が低下する可能性があります。

白内障手術と網膜の状態評価

白内障が進行して網膜の評価が難しい場合、次の手順を検討することがあります

  • 1.ERG検査の実施: 白内障手術前にERG検査を行い、網膜の機能を評価します。これにより、手術後の視力回復の可能性を予測できます。
  • 2.白内障手術の検討: 白内障を除去することで、網膜の詳細な観察が可能になります。手術後に眼底検査やOCTを再度実施し、網膜の状態を評価します。

まとめ

白内障が進行すると、通常の眼底検査で網膜の状態を確認するのが難しくなります。しかし、電気網膜図(ERG)や超音波検査(Bスキャン)は白内障の影響を受けにくいため、これらの検査を用いることで網膜の状態を評価することが可能です。また、白内障手術を行うことで、網膜の詳細な観察ができるようになります。

 

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自己紹介(profile)

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冨澤敏夫(とみざわ としお)、1969年12月12日生まれ
資格(国家資格:柔道整復師、整体師)

好きな言葉:継続は力なり
特技や趣味:空手、太極拳、健康体操、映画鑑賞、仕事(整体業)、WEB関係
愛読書:原因と結果の法則
好きなアニメ:あしたのジョー、エースをねらえ!


はじめまして、私はさいたま市で整体院を開業しています。愛犬はトイプードルのももちゃんと心(しん)ちゃんを迎えて暮らしています。愛犬の病気をきっかけに、このコンテンツを立ち上げました。皆さんのお役に立てればと思い、わんちゃんの健康を中心に、犬の色々な情報を掲載しています。

 

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