筆者:冨澤敏夫(柔道整復師) N2024/5/3

犬のアジソン病と胆汁酸の数値の関係は?

Q:犬のアジソン病で血液検査の数値でACTH刺激検査の数値は、正常値で、電解質、カリウム、ナトリウムの数値も正常値で、担汁酸の数値が正常値よりかなり高い症例はありますか? 違う病気の疑いもありますか?担汁酸数値は、血液検査では、どの項目ですか:

A:犬のアジソン病(副腎皮質機能低下症)において、ACTH刺激検査の結果が正常であり、電解質(カリウム、ナトリウム)の数値も正常である場合、副腎の機能は正常に近い可能性が高いです。しかし、担汁酸の数値が正常値よりかなり高い場合、他の肝臓や胆道系の問題を疑う必要があります。

担汁酸(胆汁酸)の高値の症例

胆汁酸は肝臓の機能や胆道の健康状態を反映する重要な指標です。以下のような状況で胆汁酸が高値になることがあります。

  • 1.肝疾患:
    • 肝炎、肝硬変、肝腫瘍などの肝臓の疾患によって胆汁酸が高値を示すことがあります。
  • 2.胆道閉塞:
    • 胆管結石や胆管腫瘍などにより胆汁の流れが妨げられると、胆汁酸が血中に漏れ出し、数値が上昇します。
  • 3.門脈シャント:
    • 門脈シャント(門脈-体循環シャント)は、血液が肝臓をバイパスする異常な血管経路です。これにより、肝臓が正常に機能せず、胆汁酸が高くなることがあります。

担汁酸数値の検査

胆汁酸の数値は「血中胆汁酸」または「総胆汁酸」として血液検査で評価されます。これは、空腹時と食後の血液サンプルを比較することで、肝臓の機能を評価するものです。

他の病気の疑い

胆汁酸の高値が確認された場合、以下の疾患を疑う必要があります。

  • 肝炎、肝硬変
  • 胆道閉塞
  • 肝腫瘍
  • 門脈シャント
  • 肝不全

追加の検査

胆汁酸が高値である場合、次のような追加の検査が推奨されることがあります。

  • 1.超音波検査:
    • 肝臓や胆道の構造異常を確認するために使用されます。
  • 2.CTスキャンまたはMRI:
    • 詳細な画像診断により、肝臓や胆道の問題を特定します。
  • 3.生検:
    • 肝臓の組織サンプルを採取して、顕微鏡下で詳細な評価を行います。

まとめ

アジソン病の症例でACTH刺激検査と電解質が正常である一方で、胆汁酸の数値が高い場合は、アジソン病以外の肝臓や胆道系の病気を疑う必要があります。胆汁酸の数値は血液検査の「総胆汁酸」や「血中胆汁酸」として評価され、異常があればさらなる詳細な検査が必要です。獣医師と相談し、適切な検査と診断を進めることが重要です。

※質問などありましたら、LINEにて解答します。

Q:胆汁酸数値がら高い場合の、疑いのある病気を患っている場合には、犬の症状はどんな特徴がありますか?

胆汁酸数値が高い場合、犬に見られる症状は主に肝臓や胆道系の疾患によるものです。これらの症状は、肝臓や胆道の機能障害が原因で現れることが多いです。以下に、胆汁酸数値が高い場合に疑われる病気とそれに関連する主な症状を示します。

疑われる病気とその症状

  • 1.肝炎(肝臓炎症)の症状
    • 食欲不振
    • 嘔吐
    • 体重減少
    • 黄疸(目の白い部分や歯茎が黄色くなる)
    • 腹部膨満感
    • だるさや元気の低下
  • 2.肝硬変の症状
    • 上記の肝炎症状に加えて
    • 腹水(腹部に液体が溜まる)
    • 出血傾向(歯茎からの出血や鼻血)
    • 行動の変化や神経症状(肝性脳症による)
  • 3.肝腫瘍の症状
    • 持続的な元気の低下
    • 持続的な食欲不振
    • 体重減少
    • 腹部の膨らみや塊が触れる場合がある
    • 黄疸
  • 4.胆道閉塞(胆管結石や胆管腫瘍など)の症状
    • 突然の嘔吐
    • 腹部痛(腹部に触れると嫌がる)
    • 黄疸
    • 下痢
  • 5.脈シャント(門脈-体循環シャント)の症状
    • 成長不良(子犬の発育が遅れる)
    • 行動の変化(多動や異常行動)
    • 神経症状(痙攣、ふらつき)
    • 食後の元気の低下
    • 嘔吐や下痢

まとめ

胆汁酸数値が高い場合は、上記のような症状が現れることが多いです。これらの症状が見られる場合、肝臓や胆道系の疾患が疑われるため、速やかに獣医師の診断と治療を受けることが重要です。具体的な症状や検査結果に基づいて、獣医師が適切な診断と治療を提供します。

 

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自己紹介(profile)

NEWS

冨澤敏夫(とみざわ としお)、1969年12月12日生まれ
資格(国家資格:柔道整復師、整体師)

好きな言葉:継続は力なり
特技や趣味:空手、太極拳、健康体操、映画鑑賞、仕事(整体業)、WEB関係
愛読書:原因と結果の法則
好きなアニメ:あしたのジョー、エースをねらえ!


はじめまして、私はさいたま市で整体院を開業しています。愛犬はトイプードルのももちゃんと心(しん)ちゃんと暮らしています。愛犬の病気をきっかけに、このコンテンツを立ち上げました。皆さんのお役に立てればと思い、わんちゃんの健康を中心に、犬の色々な情報を掲載しています。

  • ももちゃん(女の子 2012年5月生まれトイプードル)
  • 心ちゃん(男の 子2013年11月生まれトイプードル)

心ちゃんが遺伝的な病気を持ち闘病中です。

  • アジソン病2019年11月6歳
  • 進行性網膜萎縮症、白内障2023年7月
  • 甲状腺機能低下症2024年4月

上記は正式な診断を受け治療を開始した時で、発症はもう少し前からだと思います。

特に進行性網膜萎縮症は、初期症状に早く気づき早期予防をしていたら、進行をもう少し遅れさせられたかなと後悔しています。

わが家のわんちゃん、トイプードルは6歳の時(2019年)にアジソン病と診断され、投薬を続けています。

9歳(2022年)すぎてから、暗闇で目が見えにくくなり、進行性網膜萎縮と診断されました。治療がないということで放置をしていましたが、2023年に入り急激に白内障など進行して、目の専門の病院へ行き、正式に進行性網膜萎縮と白内障と診断されました。

現在は定期的な検査と、目サプリ・目薬で進行を遅らせています。現在は、2023年11月に体調を崩しててから、急激に左目がひどい白内障でしたが、右目も白内障がひどくなりました。今はたぶん見えない様子です。

2024/4/25に甲状腺機能低下症と言われ、今、投薬を開始しました。経過観察中!

下記は、愛犬の闘病記です。同じ病気を持つ飼い主さんの、役に立てればと

 

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