筆者:冨澤敏夫(柔道整復師) N2024/6/16

犬のアジソンクリーゼの原因と発症メカニズム、予防と対処法とは?

犬のアジソン病やアジソンクリーゼに関する詳細情報を掲載しています。

アジソンクリーゼの原因とメカニズム

原因は?

アジソンクリーゼは、副腎皮質機能低下症(アジソン病)が急激に悪化した状態です。以下の要因が引き金となります

  • 急激なストレス:感染症、手術、外傷など
  • ホルモン治療の中断:プレドニゾロンやフロリネフなどのホルモン補充療法を急に中止すること
  • 急性の体液喪失:重度の嘔吐や下痢による脱水
  • 薬物の副作用:特定の薬がホルモンの作用を阻害する場合

アジソングリーゼで一番多い原因はなんだろう?

主な原因

  • 1.ホルモン治療の中断または不足
    アジソン病の治療にはプレドニゾロン(糖質コルチコイド)やフロリネフ(鉱質コルチコイド)などのホルモン補充療法が必要です。これらの薬を適宜投与しなかったり、突然中断したりすると、アジソンクリーゼを引き起こすリスクがなくなります。
  • 2.急激なストレス
    感染症、手術、外傷などの急性ストレスは、体のホルモン需要を急激に増加します。このとき、アジソン病の犬は十分なホルモンを生成できないため、クリーゼを引き起こすことがあります。
  • 3.脱水
    重度の嘔吐や下痢による急性の体液喪失も原因となります。これにより電解質バランスが崩れ、血圧が低下し、ショック状態に陥ることがございます。

発症メカニズムは?

アジソンクリーゼは、副腎が十分な糖質コルチコイド(コルチゾール)や鉱質コルチコイド(アルドステロン)を生成できないために発生します。これにより、以下の生理的変化が引き起こります。

  • 低血糖:糖質コルチコイドの不足により、血糖値が低下します。
  • 低ナトリウム血症:コルチコイドの不足により、ナトリウムの再吸収が増加し、ナトリウムの排泄が増加します。
  • 高カリウム血症:鉱質コルチコイドが不足し、カリウムの排泄が低下します。
  • 低血圧とショック:これらの電解質異常が組み合わさり、循環不全とショックを引き起こします。

詳細な原因とメカニズム

  • 治療の中断または不足: アジソン病の治療、ホルモン補充ができません。治療を継続することが非常に重要であり、これを怠ると副腎皮質のホルモンが急激に不足し、身体の正常な機能を維持するためです。
  • 急性ストレス: 犬は急激な環境の変化や身体的なストレスに対応するために追加のホルモンを必要とします。アジソン病の犬はこの追加の需要に応えられないため、クリーゼを必要とします。
  • 体液喪失:重度の脱水状態は、電解質バランスを著しく崩します。特にナトリウムとカリウムのバランスが崩れると、低血圧やショックを引き起こします。

予防法は?

アジソンクリーゼを予防するためには、以下の対策が有効です。

  • 定期的な医療監視:定期的な血液検査とホルモンレベルのチェック
  • 正しい薬の管理:ホルモン補充療法を指示通りに継続する。
  • ストレス管理: 手術や病気のときには、追加のステロイドを投与する
  • 健康な生活習慣:適切な食事と水分補給、十分な休息を取る

発症した際の対処法は?

アジソンクリーゼが発症した場合、迅速な医療対応が必要です。

  • 救急対応:犬を安静にし、直ちに獣医師が対応します。
  • 緊急輸液療法:脱水分補正し、電解質バランスを回復させるために静脈内輸液を行う。
  • ステロイド投与:即効性のあるステロイド(ヒドロコルチゾンなど)を投与し、副腎皮質ホルモンの不足を補う。
  • 継続的な監視:安定するまで、血圧、心拍、電解質レベルなどをモニタリングする。

アジソン病を持つ犬の飼い主さんの 情報共有や経験の交換の場

私のようにアジソン病の愛犬と暮らす方々が、不安や心配などを共有して励まし合って、愛犬や飼い主がストレスなく暮らせるようにしていきたいと思います。

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自己紹介(profile)

NEWS

冨澤敏夫(とみざわ としお)、1969年12月12日生まれ
資格(国家資格:柔道整復師、整体師)

好きな言葉:継続は力なり
特技や趣味:空手、太極拳、健康体操、映画鑑賞、仕事(整体業)、WEB関係
愛読書:原因と結果の法則
好きなアニメ:あしたのジョー、エースをねらえ!


はじめまして、私はさいたま市で整体院を開業しています。愛犬はトイプードルのももちゃんと心(しん)ちゃんと暮らしています。愛犬の病気をきっかけに、このコンテンツを立ち上げました。皆さんのお役に立てればと思い、わんちゃんの健康を中心に、犬の色々な情報を掲載しています。

  • ももちゃん(女の子 2012年5月生まれトイプードル)
  • 心ちゃん(男の 子2013年11月生まれトイプードル)

心ちゃんが遺伝的な病気を持ち闘病中です。

  • アジソン病2019年11月6歳
  • 進行性網膜萎縮症、白内障2023年7月
  • 甲状腺機能低下症2024年4月

上記は正式な診断を受け治療を開始した時で、発症はもう少し前からだと思います。

特に進行性網膜萎縮症は、初期症状に早く気づき早期予防をしていたら、進行をもう少し遅れさせられたかなと後悔しています。

わが家のわんちゃん、トイプードルは6歳の時(2019年)にアジソン病と診断され、投薬を続けています。

9歳(2022年)すぎてから、暗闇で目が見えにくくなり、進行性網膜萎縮と診断されました。治療がないということで放置をしていましたが、2023年に入り急激に白内障など進行して、目の専門の病院へ行き、正式に進行性網膜萎縮と白内障と診断されました。

現在は定期的な検査と、目サプリ・目薬で進行を遅らせています。現在は、2023年11月に体調を崩しててから、急激に左目がひどい白内障でしたが、右目も白内障がひどくなりました。今はたぶん見えない様子です。

2024/4/25に甲状腺機能低下症と言われ、今、投薬を開始しました。経過観察中!

下記は、愛犬の闘病記です。同じ病気を持つ飼い主さんの、役に立てればと

 

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