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筆者:冨澤敏夫(柔道整復師) N2024/6/24

アジソン病でプレドニゾロン錠の投与の量が最適かをモニタリングする方法(検査法や観察法)はありますか?

犬のアジソン病において、プレドニゾロンの投与量が最適かどうかをモニタリングするためには、以下の方法や検査法を用いることが重要です。

1.臨床症状の観察

臨床症状の観察は重要なモニタリング方法です。プレドニゾロンの投与量が最適でない場合、以下のような症状が見られることがあります。

  • 過剰投与の症状:  
    • 多飲多尿
    • 食欲増加
    • 体重増加
    • 筋肉の萎縮
    • 免疫抑制による感染症のリスク増加
  • 不足投与の症状:
    • ぐったりとした状態(無気力)
    • 食欲不振
    • 嘔吐
    • 下痢
    • 震え
    •      
    • 脱水症状

2. 定期的な血液検査

プレドニゾロンの適切な投与量を決定するためには、定期的な血液検査が重要です。以下の検査が推奨されます。

  • 電解質バランスの測定:  
    • ナトリウム(Na)とカリウム(K)の比率をチェックします。アジソン病の犬では、ナトリウムが低くカリウムが高くなる傾向があります。
  • 腎機能の測定:
    • 血中尿素窒素(BUN)やクレアチニン(Cr)を測定します。
  • 血糖値の測定:
    • プレドニゾロンが血糖値に影響を与えることがあるため、低血糖や高血糖のリスクを評価します。

3.ACTH刺激検査

ACTH刺激検査は、コルチゾールの反応性を評価するために行われます。

  • 基礎コルチゾール値の測定:プレドニゾロン投与前のコルチゾール値を測定します。
  • ACTH投与後のコルチゾール値の測定:ACTHを投与し、その後のコルチゾール値を測定します。プレドニゾロンの影響を考慮して、適切なタイミングで検査を行います。

 

 

4. プレドニゾロン投与前後の比較

プレドニゾロンの投与量が適切かどうかを判断するためには、投与前後の状態を比較することも有効です。例えば、投与前後で以下のような項目をチェックします。

  • 体重の変化(投与前後の観察ポイント)
    • 体重増加: 過剰なプレドニゾロンの投与は、食欲増加と体重増加を引き起こすことがあります。体重が急激に増加している場合、投与量が多すぎる可能性があります。
    • 体重減少: 投与量が不足している場合、アジソン病の症状が十分にコントロールされず、体重減少が見られることがあります。
  • 食欲の変化(投与前後の観察ポイント)
    • 食欲増加: プレドニゾロンは食欲を増進させる効果があります。食欲が異常に増している場合は、投与量が多すぎる可能性があります。
    • 体重減少: プレドニゾロンの投与量が不足している場合やアジソン病の症状が十分にコントロールされていない場合、食欲不振が見られることがあります。
  • 活動レベルの変化(投与前後の観察ポイント)
    • 活動レベルの低下: プレドニゾロンの投与量が不足している場合、エネルギー不足や疲労感が原因で活動レベルが低下することがあります。
    • 活動レベルの増加: 適切な投与量であれば、犬の活動レベルが正常に戻ることが期待されます。ただし、過剰投与は不安や興奮を引き起こす可能性もあります。
  • 尿量の変化(投与前後の観察ポイント)
    • 多尿: 過剰なプレドニゾロン投与は、多尿(尿の量が増える)を引き起こすことがあります。これは、腎臓における水分再吸収が阻害されるためです。
    • 正常な尿量:適切な投与量であれば、尿量は正常範囲内に収まるはずです。
    • 少尿:投与量が不足している場合は、尿量の減少が見られることがあります。

投与前後の記録方法

  • 体重の記録: 毎週または隔週で体重を計測し、変動を記録します。
  • 食欲の記録: 食事量や食欲の変化を日記形式で記録します。
  • 活動レベルの記録: 散歩の距離や時間、遊び時間などを記録し、活動レベルの変化を把握します。
  • 尿量の記録: 尿量の変化を観察し、多尿や少尿の兆候がないかを確認します。
  • 飲水の記録: 水を飲む量の変化を観察し、多飲や少飲の兆候がないかを確認します。※正常な犬は1日どのくらい水をのみますか?異常な飲水はどのくらいですか?

これらの指標を定期的に記録し、獣医師と共有することで、プレドニゾロンの投与量が適切かどうかを判断する材料となります。獣医師はこれらの情報を基に、投与量の調整や他の治療方針の検討を行います。

5. 獣医師の診察

最終的には、定期的に獣医師の診察を受けることが重要です。獣医師は臨床症状や血液検査の結果を総合的に判断し、プレドニゾロンの投与量を調整します。
これらの方法を組み合わせてモニタリングを行うことで、プレドニゾロンの最適な投与量を維持し、アジソン病の管理を効果的に行うことができます。

 

 

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自己紹介(profile)

NEWS

冨澤敏夫(とみざわ としお)、1969年12月12日生まれ
資格(国家資格:柔道整復師、整体師)

好きな言葉:継続は力なり
特技や趣味:空手、太極拳、健康体操、映画鑑賞、仕事(整体業)、WEB関係
愛読書:原因と結果の法則
好きなアニメ:あしたのジョー、エースをねらえ!


はじめまして、私はさいたま市で整体院を開業しています。愛犬はトイプードルのももちゃんと心(しん)ちゃんと暮らしています。愛犬の病気をきっかけに、このコンテンツを立ち上げました。皆さんのお役に立てればと思い、わんちゃんの健康を中心に、犬の色々な情報を掲載しています。

  • ももちゃん(女の子 2012年5月生まれトイプードル)
  • 心ちゃん(男の 子2013年11月生まれトイプードル)

心ちゃんが遺伝的な病気を持ち闘病中です。

  • アジソン病2019年11月6歳
  • 進行性網膜萎縮症、白内障2023年7月
  • 甲状腺機能低下症2024年4月

上記は正式な診断を受け治療を開始した時で、発症はもう少し前からだと思います。

特に進行性網膜萎縮症は、初期症状に早く気づき早期予防をしていたら、進行をもう少し遅れさせられたかなと後悔しています。

わが家のわんちゃん、トイプードルは6歳の時(2019年)にアジソン病と診断され、投薬を続けています。

9歳(2022年)すぎてから、暗闇で目が見えにくくなり、進行性網膜萎縮と診断されました。治療がないということで放置をしていましたが、2023年に入り急激に白内障など進行して、目の専門の病院へ行き、正式に進行性網膜萎縮と白内障と診断されました。

現在は定期的な検査と、目サプリ・目薬で進行を遅らせています。現在は、2023年11月に体調を崩しててから、急激に左目がひどい白内障でしたが、右目も白内障がひどくなりました。今はたぶん見えない様子です。

2024/4/25に甲状腺機能低下症と言われ、今、投薬を開始しました。経過観察中!

下記は、愛犬の闘病記です。同じ病気を持つ飼い主さんの、役に立てればと

 

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